
ソムタムやトムヤムクンとともにタイを代表する料理と言えば、パッタイですね。
王宮とワット・サケート(プーカオトーン)にほど近いティップサマーイを始め、タイ各地に有名店があり、辛くないこともあって、この料理のファンの方も多いと思います。
ですが、万人ウケする味な反面、飽きがくるのも早いんですよね。
そこで、今回の記事ではパッタイに似て非なるその他の麺料理をいくつかピックアップしてみました。
これからタイを訪れる方も、リピーターの方も、ぜひ食べてみてください。
コンテンツ:
予備知識①:タイの麺の種類
タイにもいろんな種類の麺がありますが、街中で食べる機会が多いのは以下の3つです。
3 種類の米粉麺
タイ語でクイッティアウ、英語でrice noodleと呼ばれています。
クイッティアウには太さによって3種類に区別され、細い順に
- センレック
- センミー
- センヤイ
と呼ばれます。
タイの春雨
ウンセン(วุ้นเส้น)と呼ばれ、緑豆やジャガイモなどのでんぷんでできています。
日本の春雨に比べると少し硬くしっかりした食感があります。
インスタント麺
マーマーはタイを代表するインスタント麺のメーカーですが、タイのインスタント麺は他のメーカーのものもすべてひっくるめてマーマーと呼ばれています。
予備知識②:調理法
今回ご紹介するのは、よく英語のメニューで「Stir-Fried〜」と書いてあるもの。
Stir-Friedの意味は、
「少量の油で絶えずかき回しながら高熱で素早く炒めた食物」
です。

では、以下順に見て行きましょう。
メニュー①:パッタイ・ウンセン(ผัดไทวุ้นเส้น)
「え、パッタイに飽きたから他のメニューを紹介してくれるんじゃなかったの?」
その通りなんですが、パッタイから完全に縁を切ってしまう前に、ウンセンを使ったものを食べてみませんか?
通常パッタイはセンレックを使ってありますが、麺の種類が変わるとテイストがどのくらい変わるか試してみましょう。
それに、とくに女性には耳寄りな情報なんですが、春雨の方がカロリーが低いんですよ。
うちの大学にもウンセン推しの女子大生多数。
メニュー②:スーキーヘーン(สุกี้แห้ง)
タイスキというのをご存知の方も多いと思います。
大手チェーンのMKなんかは日本にも支店がありますね。
その1人前バージョン、屋台版がこちらになります。
スーキーにはスープありとなしがありますが、今回はヘーン(แห้ง「乾いた」という意味)をおすすめします。
スーキーヘーンはウンセンが肉類(豚肉)、魚介類(エビ、イカや魚のつみれ)、野菜(主に白菜または空芯菜)、卵と炒め合わさったもので、専用のタレをかけて食べます。
フードコートや屋台にスーキー専門店がありますが、食べたいものを注文に応じて作ってくれる屋台や大衆食堂(อาหารตามสั่ง)でもオーダーできます。
メニュー③:パット・マーマー(ผัดมาม่า)
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前述のインスタント麺ですが、タイでは立派な食材およびメニューとなっているんです。
オーダーすると店主はフライパンに水を入れ、沸騰させて乾燥麺を入れるところから始めます。
その様子は、フライパン使っている以外はペヤングソース焼きそばを作っているのとあまりかわらないかも。
通常はメインになる具材を聞かれますので、例えばパット・マーマー・ガイ(ผัดมาม่าไก่)などとオーダーします。
メニュー④:クアガイ(คั่วไก่)
カーオパット(チャーハン)のご飯の代わりにクイッティアウを使ったというような料理で、主に太麺センヤイが使われます。
タイ風焼うどんと言ってもいいかも知れません。
具は主に鶏肉、卵、イカで、野菜はカナー菜ということが多いですが、人参やインゲン、白菜、ブロッコリーなどを入れて見た目がカラフルなものもあります。
あっさりしてて食べやすいです。
クイッティアウ・クアガイがおいしいお店
私がおすすめするのは、ジェーケン・ジェーンギムという発音が非常に難しく、しかもかなりローカルでアクセスが悪いけどバンコクでいちばんおいしいお店です。
麺類専門店で、クアガイだけでなく普通のクイッティアウもありますので、興味がある方はどうぞ。
メニュー⑤:パット・シーユー(ผัดซีอิ๊ว)
パット・シーユーとは醤油炒めのことです。
メニュー④のクアガイと似ていますが、醤油で味付けしてあり、コンビニでも売っているので食べたことがあ方も多いのではないでしょうか?
醤油炒めとはいえ、タイの醤油は日本のとは違って少し甘みがあります。
クアガイは主にセンヤイを使用するのに対して、パット・シーユーは細い麺でもおいしいです。
例えば細麺センミーの醤油炒めもいいですし、先ほどのインスタント麺を使ってマーマー・パット・シーユー(มาม่าผัดซีอิ๊ว)と頼む人もいます。
メニュー⑥:パット・ミー・コラート(ผัดหมี่โคราช)
コラートはナコーンラチャシマーの別称。
パット・ミー・コラートはこの地方に起源を持つ料理で、麺はセンレックと同じような太さなのでパッタイに似ていますが、
- 麺がコラート産(そうでないものもあります)
- パッタイは具にエビを使うことが多いが、この料理では主に肉を使う
- 具に干しエビ、豆腐、卵を使わない
- パッタイには甘みがあるが、パット・ミー・コラートの方が塩味が効いている
など、本来はパッタイとは別物です。
ただし、最近は味付け以外ほとんどパッタイとの違いがわからなくなってきているので、これまで挙げたメニューに比べると、オリジナルのパット・ミー・コラートを作ってくれるお店を探さないといけないかも知れません。。
メニュー⑦:ミー・クラチェート(หมี่กระเฉด)
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というそこのあなた、この発音が少し難しいミー・クラチェートはいかがでしょう?
センミー(ビーフン)をエビとパッククラチェート(ผักกระเฉด/水オジギソウの茎の部分)と炒め、チリペースト、オイスターソース、タイの醤油で味付けした料理です。
最後に
ざっと7つほど、タイの焼きそば・焼きうどんと言うべき炒め麺料理を見てきました。
日本各地に麺料理があるように、タイにもさまざまな種類があり、また具材の名前をタイ語で言えるだけでバリエーションが増え、今日は何にしようかと考えるのも楽しみになります。
タイの麺料理、ぜひ楽しんでください!