タイで税制上の優遇措置が受けられる投資オプション【SSF】と【SSFX】について

タイでは、2019年に終了したLTFに代わる節税オプションとしてSSFが、また2020年のコロナ禍でダメージを受けた経済を活性化させるために3ヵ月限定でSSFXが導入されました。

これらは、長期的に将来の金銭的備えに大きく貢献してくれます。

節制や貯蓄の重要性は理解し、派手な金遣いなどはしていないと自負している私ですが、お金や投資というものにほとんど関心がなかったので、40代に入ってやたらと将来が不安になりだし、数年前からですが投資を始めました。

この記事では、これからタイに来て働く予定の方、またはすでに働いているがまだ投資はしたことがない、という方と一緒に、SSFとSSFXについて見ていきたいと思います。

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タイで節税に使える金融商品は3種類

現在、タイで働く人が節税のために購入できる金融商品は、生命保険、年金保険、プロビデントファンド(退職金積立制度)の他に、SSF(Super Saving Fund)とRMF(Retirement Mutual Fund)の2つがあります。

また、2020年のみ、期間限定でSSFX(Super Saving Fund Extra)も購入できます。

以下、それぞれの特徴を一覧表にまとめてみました。

ファンドの通称 SSF SSFX RMF
タイ語名称 กองทุนรวมเพื่อการออม กองทุนรวมเพื่อการออมพิเศษ กองทุนรวมเพื่อการเลี้ยงชีพ
ファンドの目的 長期にわたる貯蓄をサポート 長期にわたる貯蓄をサポート 定年退職後の資金準備をサポート
最大購入可能額 課税所得の30%
(ただし20万Bまで、かつRMFと合わせて50万Bまで)
20万B
(SSFとは別途)
課税所得の30%
(ただしSSF、年金保険、プロビデントファンドと合わせて50万Bまで)
税控除の対象となるファンド すべてのファンド タイ上場株65%以上のファンド すべてのファンド
最低保有期間 購入日から10年 購入日から10年 5年以上
(55才になったら売却可能)
最低購入額 なし(1Bから) なし(1Bから) 課税所得の3%か5,000B(どちらか少ない方)
毎年購入する必要 なし   あり
税控除の対象となる年 2020~2025年 2020年
(4月1日から6月30日までの限定販売)
2020年~

2020年は、最大で70万バーツまで税控除ができます。

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SSFとSSFXの詳細

SSFは、年収の最大30%、ただし20万バーツまで、購入分を税控除できます。

また、RMF、プロビデントファンド、年金保険と組み合わせると、さらに税負担を軽減できます。

税控除のために投資できるのは一年で50万バーツまでですが、2020年度は、4月1日から6月30日まで期間限定で販売されるSSFXは別枠で、さらに20万バーツの投資が可能です。

  • SSF には、リスクレベルの低い債券に投資するファンドから、タイ株に投資するもの、外国株式、REIT(不動産投資信託)まで、さまざまな金融商品があります。
  • SSFXは、65%以上をタイ株式に投資することを方針とするファンドです。

どちらのファンドも、いままで投資経験がない人でも参入しやすいように最低金額はありませんし、RMFのように毎年継続的に購入する必要もなく、節税のための条件が厳しいのでは?という心配をすることもありません。

ただし、SSFおよびSSFXへの投資金は、10年間引き出すことができません。

2020年4月1日に投資した場合、売却して運用益を受け取ることができるのは2030年4月1日です(非課税)。

SSFを購入して税控除ができるのは2020年から2024年までの5年間で、その後は財務省がどうするか再検討することになっています。

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SSFを利用した節税の例

例えば、私の月給が6万(年収72万)バーツだとして、SSFを購入するとどのくらい節税効果があるのか、検証してみます(プロビデントファンドは5%とします)。

ケース① SSF購入なし

年収 経費控除 本人控除 社会保険控除 プロビデントファンド 課税所得
720,000 100,000 60,000 9,000 36,000 515,000

タイは累進課税で、これを税率に当てはめると、

課税される所得金額 課税範囲 課税税率
0~150,000 150,000 0%
150,001~300,000 150,000 5%
300,001~500,000 200,000 10%
500,001~515,000 15,000 15%

そうすると、150,000x0% + 150,000x5% + 200,000x10% + 15,000x15% = 29,750バーツを税金として納めることになります。

ケース② SSFを限度額上限まで買った場合

一方、SSFを限度額いっぱいまで買った場合、税金はどうなるでしょうか?

SSFは年収の30%、もしくは20万バーツまで購入できますので、年収72万バーツだと最大で20万バーツまで購入が可能です。

ケース①からSSFの20万バーツを控除項目に追加すると、

年収 経費控除 本人控除 社会保険控除 プロビデントファンド SSF 課税所得
720,000 100,000 60,000 9,000 36,000 200,000 315,000

課税所得が315,000バーツになり、

課税される所得金額 課税範囲 課税税率
0~150,000 150,000 0%
150,001~300,000 150,000 5%
300,001~500,000 15,000 10%

税金は、150,000x0% + 150,000x5% + 15,000x10% = 9,000バーツとなります。

これで、 20,750バーツの節税 ができました!

 このシミュレーションは、あくまでも節税のイメージを理解して頂くための概算であり、実際の金額とは異なりますのでご注意ください。

SSFとSSFXについてのQ&A

10年という長い保有期間があるけど、利点は何でしょう?

まず、お金は10年間引き出せないので、投資するときに計画的にならざるを得ませんね。
それから、株価や債券価格の短期的な変動にいちいち振り回されず、複利の力の恩恵を受けることもできます。
分配金がもらえるファンドもありますよ。

SSFはどんな人が買うべきなの?

タイで働いて収入を得ている人ですね。
課税所得があって、将来のさまざまな目標のためにお金を貯めたい人です。

どのSSFを買うか、どう決めたらいい?

リスクをどれだけ受け入れることができるかで決めたらいいと思います。 

  • 投資した元本の安定性を第一に考える人は、債券型
  • ある程度のリスクを受け入れることができる人は、債券と株式の混合型
  • リスク許容度が高い方は、タイ株式の割合を増やしたり、外国株式を取り入れたもの

また、リスクを分散したい方は、一つのSSFに全額投資せず、数種類購入するという方法もあります。

SSFXを購入するのに向いている人は?

プロビデントファンド、SSF、RMFを上限いっぱいまで購入してまだ投資できる余裕のある人ですね。
ハイリスクを受け入れ、タイの株式市場と心中...まではいかなくても、これからのタイの経済成長を信じて見守っていける人じゃないでしょうか。

他に注意する点は?

10年間お金を預けることになるので、運用手数料をしっかりチェックしないと。
私は1%以下のものを探していますよ。

まとめ

SSFとSSFX(それから退職後を視野に入れている方はRMFも)は、タイで働く私たちの将来にとって重要な節税方法です。

税制上の優遇措置を受けられ、例えば税率が20%の所得帯の人は10万バーツのファンド購入で2万バーツ節税でき、その分はそっくそのまま自分の儲けになります。

SSFとSSFXは、保有期間が10年と長いですが、その分キャピタルゲイン(売却益)の値上がりも期待できると思います。

もちろんリスクはありますが、投資を始めて数年経ち、私がいちばん実感するのは、「将来のためにいくらかのお金を準備した」という自信が高まっていることです。

 SSFとSSFXは投資信託ですので、投資前に手数料、条件、リターン、リスクなど、それぞれの金融商品の性質を理解し、ご自身の判断で行ってください。
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