
タイの首都バンコクからお隣の国ラオスの首都ヴィエンチャンまで、約650㎞の距離を夜行バスで移動しました。
飛行機ですと約1時間でサクッと移動できる距離ですが、私のように夕方まで仕事をしてからの移動だったり、旅行の日程的にどうしてもぎりぎりまでバンコクにいたいという人にとっては、夜行バスが便利です。
今回の記事は、バンコクからヴィエンチャンまで経済的で時間の節約にもなる夜行バスでの移動のレビューです。
コンテンツ:
バンコク→ヴィエンチャン国際夜行バスの所要時間と料金

バンコクからヴィエンチャンまでの国際夜行バスの乗車券
今回私が利用したTransport Co., Ltd.のバスは20時にバンコク・モーチットの北バスターミナルを出発し、翌朝7時にヴィエンチャン中心部のバスターミナルに到着するので、11時間かかります。
乗車券はセブンイレブンで購入でき、全席指定で料金は900バーツです。

出発はバンコクの北バスターミナル(モーチット)
バスはバンコクの北バスターミナル(モーチット)の108番プラットフォーム(ターミナルビルの1階、水色のクルンタイ銀行の隣)から出発します。
セブンイレブンで購入&印刷してもらった乗車券を見せると、車掌が座席まで案内してくれます。
バンコク→ヴィエンチャンの夜行バスの車内設備と乗り心地

バンコク発ヴィエンチャン行き国際夜行バスの車内
バスはタイによくあるスタンダードなVIPバスで、ネーミングからして豪華な車両を思い浮かべますが、バスの座席はけっこう古さが目立ちます。
日本の長距離バスのような電動リクライニングシートとか、座席がパーティションで仕切られてプライベート感があるといったような快適さはありませんので、その辺は期待しない方がいいでしょう。
バンコク→ヴィエンチャンの夜行バスの座席
車両は2階建てですが、一階前方に数席あるのみで後方はトランクルーム、ほとんどの乗客は2階席に座ります。
座席は一列に3席(進行方向に向かって右側に2席、通路を挟んで1席)の配列で、座席幅、ピッチともかなりゆったりしています。
シートはかなりの角度までリクライニングできますが、前の席の人が目いっぱい座席を倒すとさすがに狭くなり、テーブルに物が置けなくなるので、適当な傾斜で止めてもらうように言いましょう。
ブランケットは、袋を開封すると、スーツをドライクリーニングに出した時と同じような匂いがしたので、いちおう清潔っぽいです。
バンコク→ヴィエンチャンの国際夜行バスの軽食
バスに乗り込み指定の座席に座ると、このように飲料水と軽食が配られます。
タイ航空のケータリング会社のもののようで、中にはレーズンパン1個、ピーナッツケーキ1個とインスタントコーヒーセットが入っていました。
トイレの隣、中央の乗降口付近に電気ポットがあり、そこでお湯を入れることができます。
バンコク→ヴィエンチャンの国際夜行バスのトイレ
車内一階の中央、乗降口付近にトイレがあります。
やはり古さが目立ちますが、とくに汚れがひどいということもなく女性でも使用できると思います。
バンコク→ヴィエンチャンの夜行バスの乗り心地と安全性
夜行バスは事故リスクがよく言われますが、運転は丁寧で乗っていて怖くなるようなことはありませんでした。
走行中に何度かアプリで計測してみましたが、スピードは平均時速70㎞くらいで、最高速度が88㎞ほど。
ただ、悪路が多いせいかけっこう左右に揺れました。

なお、この夜行バスは2人体制で、乗務員は交代で運転をします。
2階の最後部の座席の奥にあるスペースに布団が敷いてあり、そこで仮眠をとっていました。
バンコク→ヴィエンチャン国際夜行バスの旅程と出入国審査

タイ=ラオス友好橋のラオス側入境ポイント
私が利用した際の大まかな旅程は以下のとおりでした。
20:10 | バンコク北バスターミナル出発 |
---|---|
20:40 | ランシット(パトゥムタニ県)バスターミナル着 |
00:00 | ナコーンラチャシマー(コラート)バスターミナルで20分休憩 |
06:00 | タイ側国境で出国手続き |
06:30 | ラオス側国境で入国手続き |
07:00 | バスで国境を出発 |
07:30 | ヴィエンチャンのバスターミナル着 |
- バスを降り、タイ側の出国検査場でパスポートにスタンプをもらう→
- バスに戻ってラオス側に移動→
- バスを降り、ラオス側国境で入国審査→
- 再びバスに戻ってヴィエンチャンへ
という手順になります。

今回は30分くらいの遅れでしたが、1時間ほど遅れることもあるようです。
バンコク→ヴィエンチャン国際夜行バスの注意事項と追加情報
以下、このバスを利用する際の注意点などをいくつか挙げておきます。
ラオス入国ビザ
- 出発前、バスの車内でラオスの出入国カードが配られますので、ボールペンを用意しておき、すぐに記入しておきましょう。
- 出入国カードはArrival、Departureの両面に記入する必要があります。
- 日本人は観光目的の場合、15日以内であればラオスにビザなしで滞在できます。
- ビザなしで入国した場合、現地で延長は認められませんので、15日以上滞在される予定の方は国境でアライバルビザを取得してください。
タイのリエントリーパーミット(再入国許可)
タイの有効なビザ(滞在許可)を持っている人は、そのビザを失効させないためにタイから出国する前にリエントリーパーミットを取得する必要がありますが、事前に空港と違って陸路の国境ではその申請ができません。
事前にお住まいの地域のイミグレーションで申請取得しておく必要があります。
貴重品に注意
国境でバスを降りるときにはパスポートはもちろん、現金やその他の貴重品はかならず持って出てください。
その他の荷物は車内に置きっぱなしで大丈夫です。
ラオス側国境通行料
ラオス側国境で入国審査を受けた後、通行料として10,000キープまたは40バーツを徴収されます。
食事
前述のように、車内で飲料水1本と軽食が提供されます。
北バスターミナルにはセブンイレブンの他はコーヒーショップとドーナッツ店、タイ料理のフードコートがあります。
また、ナコーンラチャシマーのバスターミナルにもフードコートがあり、カーオマンガイ(チキンライス)の他、ルークチン(串焼き)や果物も売っていました。
トイレ
先に書いた通り、車内にトイレがありますが、ナコーンラチャシマーのバスターミナルと国境(ラオス側での利用は10バーツ)にもあります。
Wi-Fiと充電
車内にはWi-Fiや、スマホを充電できるUSBポートがなかったのが残念なところです。
冬は朝晩の冷え込みに注意
金曜の授業後、北バスターミナルに直行し、夜行バスでラオス入り。ヴィエンチャンまでの直行便なので、出入国検査ではバスを降りる必要があるも、以前ノーンカーイで乗り換えした時よりは楽。しかしこの冷え込みにもかかわらずエアコンつけっぱなし。足元が寒く、何度もブランケットを掛け直しました。 pic.twitter.com/OGti20A6pe
— バンコク郊外の大学講師🇹🇭 (@thaifoodfun) December 7, 2019
常夏の国タイですが、冬(乾季)には朝晩寒くなることがあり、そうでなくてもバスはエアコンが入りっぱなしなので、ある程度の防寒対策をしておいた方がいいです。
SIMカード
ラオスの国境では、早朝のためSIMカードは売っていませんでしたが、ラオスに入ってからもタイの携帯キャリアで繋がっており、ヴィエンチャンのバスターミナルくらいまでならなんとか通じます。
またラオスのSIMカードはバスターミナル付近の露店ですぐに見つかります。
バンコク→ヴィエンチャン国際夜行バス まとめ
以上が、バンコクからヴィエンチャンまで国際夜行バスを利用した際のレビューになります。

国境のタイ=ラオス有効橋で車線が交差し、気が付くとバスは右側車線を走っています。
このバンコクからヴィエンチャンへの直行便は、所要時間はかなり長いですが、コスパが良く、欧米人や私以外日本人の旅行者も利用していました。
夜行バス独特の疲労感は否定できませんが、私はヴィエンチャン到着後すぐに荷物をホテルに預けて街を観光しました。
コスパ重視で時間を節約しながら旅をしたい人や、ヴィエンチャンのタイ大使館でビザを取り直す必要がある人には最適ではないでしょうか。