タイで【確定申告】するための基礎知識~税控除、申告方法と還付金の受け取り

数年前に給料が増えたのを機に、本格的に節税対策を始めました。

これらのことを知らないでいると、毎年何万バーツもの税金を払うことになります。

タイに住んで現地採用で働く人ができる節税項目、確定申告と還付金がある場合の受け取りについて書いてみましたので、該当するものがあれば、ぜひ取り入れてみて下さい。

記事の後半では近所の税務署で申告を行った時の様子も書いてあります。

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タイの確定申告基礎知識

  1. タイで働いて給与を得る場合、またはタイに年間180日以上滞在する場合には、個人所得税を納める義務が発生します
  2. 外国人にも13桁の納税者番号が割り当てられます(ちなみにタイ人はIDカードと納税者番号は同一。日本のマイナンバーみたいなものでしょうか?)
  3. 日本同様、タイでも毎年1~3月に、前年度の1月1日から12月31日までの所得にかかる税金を納めます
  4. タイでは年収予測に基づいた納税額が毎月調整され天引きされており、給与所得しかない場合は最終的には年末にピッタリ計算が合うことになっていますが、それでも追加納付や過払い金なしとして申告します
  5. 確定申告はオンラインか税務署に赴いて窓口で行います
  6. 追加納税がある場合は、期日までにATMか税務署窓口で支払います
  7. 還付金がある場合は、控除証明書類(オリジナル)をスキャンしてアップロードするか、税務署に提出します
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タイで節税・所得税控除項目

日本人にも適用される主な控除項目を挙げてみます。

  1. 給与所得に対する経費控除(総所得の50%、ただし10万バーツが上限)
  2. 納税者本人分控除(6万バーツ)
  3. 配偶者分控除(6万バーツ、ただし収入がない場合に限る)
  4. 子供分控除(子供一人につき3万バーツ、ただし3人までで、25歳以下で就労していない場合に限る。)
  5. 保険料控除(生命保険は10万バーツが上限・年金保険は20万バーツもしくは総所得の15%が上限)
  6. プロビデント・ファンド控除
  7. 社会保険料控除
  8. LTF(2021年からはSSF)
  9. RMF
  10. 歳末ショッピング減税(毎年11~12月頃に政府から発表される景気対策&節税措置で、指定の期間に購入した物品やサービス、旅行代金などが所得税控除の対象となります)
  11. 寄付金控除

これらは自動的に控除になるわけではなく、自分で申告する必要があります。

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タイの確定申告に必要な書類と方法

必要書類

持参した書類は

  1. 確定申告用紙(ภ.ง.ด.90)
  2. パスポート
  3. ワークパーミット
  4. 給与所得の源泉徴収票(50ทวิ)
  5. 子どもの出生証明書
  6. 各種保険料控除証明書(生命保険、年金保険、プロビデントファンド、LTF・RMF)

6⃣の各種証明書は、毎年1~2月に郵送されてくるか、ダウンロード先のリンクがSMSやメールなどで届きます。

申請方法

  1. タイ歳入局のウェブサイトでオンライン申請する
  2. 最寄の税務署に直接赴いて行う

の2通りがあります。

 ウェブサイトですが、オンライン申請用はタイ語オンリーです。 

必要事項を入力して送信した後不備や入力間違いがないかの審査があり、また控除項目を証明するための書類の提出を求められたりますので、よっぽどタイ語ができてオンラインフォームの内容がしっかり把握できる方以外は、面倒でも窓口での手続きをお勧めします。

なお、書式ภ.ง.ด.90を英訳したものが英語のサイトにあり、PDFの申告用紙にそのまま記入できるようになっていますが、2559(2016)年のものしかなく、2017年度に歳入法が改正されてからアップデートがなされていないようです。 税務職員に聞くとこれはあくまで参考で 「提出はタイ語の書類でないといけない」 という話でした。

タイでの確定申告の代行

さて、通常はタイで働く外国人は収入源が1ヶ所と決まっていて、企業にお勤めの方は会社の給与から毎月税金が天引きされていますし、控除がある場合には会社のスタッフが手続きを代行してくれるようなので特に心配はないと思います。

私は現地採用講師なので毎年自分でする必要があり、さらに複数の収入源があるため計算が少し複雑で、自力では大体の税額しか算出できません。

そこで、以前は確定申告の手続きを大学から紹介された税理士さんに500バーツ支払って代行してもらい、言われた額をATMで自分の銀行口座から振替納税していました。

税理士に代行を依頼するメリットは、煩雑な計算をすべてしてくれるので、自分は納税するだけになるということです。

タイ人の友人や同僚たちに聞いてみたところ、この代行手数料の相場は500~800バーツでした

しかし、皆口をそろえてこの金額は高い!と言ってました。

しかし、本当に手続きの代行のみで、節税のアドバイスなどはなく、またその税理士のクオリティーがわからないため(弁護士でもピンからキリまでいますので)正確な確定申告が行われているか自分では確認する術がないのがデメリットです。

なにしろ頑張って働いて得るお金に関することですので、すべて他人任せにしないである程度の知識は持っておいた方がいいです。

その税理士さんがシンガポールに引っ越したとかで今年から自力でする必要に迫られ、自分で用紙を記入したものの、いまいち合っているか自信がなく、結局、確定申告用紙に自分でできるところまで記入し、書類一式を持って税務署に行きました。

タイの確定申告の手順

大まかな流れとしては、

  1. 窓口またはオンラインで確定申告書ภ.ง.ด.90を提出
  2. 税務署に証明書類一式を提出
  3. 追加納税または還付を受ける

という手順になります。

窓口で提出確定申告書ภ.ง.ด.90を提出

私の居住地の管轄税務署は、住民登録などを行う町役場とおなじ建物の中にあり、朝8時30分業務開始ですが、イミグレーションと同じで混むのは嫌なので、8時には着いて番号札を取りました。

税務署は英語でRevenue Department、タイ語では สำนักงานสรรพากร(サムナックンガーン・サパコーン)という堅苦しい名前のわりには建物はかなり簡素な作りで、まだエアコンも効いていなくて暑い。

8時30分ちょうどに呼ばれ、女性職員の机の前に座りました。

確定申告用紙には自分の納税者番号の右に配偶者の番号も記入しますし、配偶者にも収入がある場合は合計で12万バーツまで基礎控除ができるので、一緒に確定申告を行う方がいいです。

妻は普通に会社勤めで所得税は計算が楽だったので、そのまま一発合格!

そして、自分の番になり、「今年から書類をチェックしてくれる人がいなくて...」と申し訳なさそうに書きかけの申告書をおずおずと差し出すと、なんと「やってあげますよ」と言われチェック開始。

ひとしきり計算機をたたいたあと、

職員
604バーツ還付されます。

と言われ、「おや」って顔をしてしまったんですね。

てっきり追加納税だと思い込んでいたので。

しかし、私が納得できないと勘違いした職員さん、もう一回計算をしなおしてくれ、さらに数分が経ったでしょうか。その女性職員さんが申し訳なさそうに口にした言葉の意味がわからず、頭が疑問符でいっぱいになりました。

職員
すいません、還付額は4,006バーツでした。

やっぱり自分の計算違いだったようです。

しかし、なぜ3,400バーツもの計算違いが起きたんですかね...

子供が一人でも控除は妻と私の両方から

さて、私のすべての書類を返してもらったあと、

職員
奥さんの方をもう一度やり直しますので、もう一度書類を出してください。

と言われ、今度は2人で「へっ?」。

話を聞くと、さっき私の分から子供控除分を引いたけど、妻の分からは引かれていなかったからと。

私は勝手に「子供分は私と妻のどちらかしか控除にならない」と思い込み、妻の申告用紙を記入した時にその分を記入しなかったのですが、なんと、 子供が一人でも、私と妻両方から控除できる! 

この計算だと、もし子供が2人いて共働きだったら、妻と私両方から2人分ずつの子供控除になるんですかね?

ということで、妻の還付金がさらに数百バーツUp。

しかも、昨年まで税理士さんに払っていた代行手数料2人分1,000バーツも浮きました。

後日連絡が来るので待つように言われ、その日は税務署を後にしました。

控除証明書類の提出

ภ.ง.ด.90の提出が済むと、数日~1週間後くらいにこのようなSMSが来ます。

しかし、このリンクをクリックしてもタイ税務局のHPのトップページにしか飛ばないので、e-Filingのページからログインし、自分の確定申告のステータスをチェック。

もしこの e-filing に登録していない場合は、職員が手続きをしてくれ、パスワードを教えてくれます。
手続きの進捗状況を自分で確認するのに必要ですので、パスワードの控えは必ず管理し、場合によっては他人に推測されにくいものに変更するなどしてください。

これには、3月24日までに以下の書類の提出を求められました。

  1. 源泉徴収票(50ทวิ)40-1
  2. 源泉徴収票(50ทวิ)40-8(副業・その他の収入)
  3. 生命保険料控除証明書
  4. プロビデントファンド控除証明書
  5. LTF控除証明書(2021年からはSSF)
  6. 婚姻証明書(日本大使館で発行してもらったもの・英文)
  7. 子どもの出生証明書
  8. 社会保険料の控除証明書
  9. 歳末ショッピング減税のための領収書(Tax Invoice)
  10. 連絡先電話(携帯)番号

6⃣と7⃣はコピー、それ以外は原本提出です。

 ちなみに、6の「婚姻証明書」は英文でOK、8の「社会保険料」については1に記載があるので省略可です。

提出方法は、やはり オンライン(すべての書類をスキャンしてPDFでアップロード)と、コピーをとって税務署に持参する方法 があります。

すべてのコピーを取り再度税務署を訪れたところ、それらを預かってくれ、管轄の歳入局に送ってくれました。

数週間後、ウェブサイトで確認するとまだ審査中...さすがに税金の還付は一筋縄ではいかないですね。

税金の還付を受ける

還付金がある場合、以前は歳入局より還付通知書と小切手が郵送で送られてきて、タイのどの銀行の口座にも入金できましたのですが、2018年より

  1. PromptPay
  2. 政府系のクルンタイ銀行への口座振込
  3. 同じくクルンタイ銀行のPromptCardという電子マネーのカードによる受取り

の3択に変更となりました。

今回、私はクルンタイ銀行に口座があったのでそちらに入金、妻はPromptCardで受け取りました。

PromptCardは、クルンタイ銀行の窓口で無料で作成でき、その場で還付金も入金してくれます。

パスポートとワークパミットを持参し、パスポートのコピーはとられましたがワーパミはちらっと見られただけでした。

PromptCardに入金できるのは100バーツ単位なので、2,550バーツの還付金に50バーツ足して2,600バーツにして入金しました。

カードを作ったあとは、すぐに全額ATMで引き出してかまいません。

 税務署でもクルンタイ銀行でも確認してみましたが、現時点で外国人は税金の還付をPromptPayでは受けられないようです。

タイでの確定申告のまとめ

長くなりましたが、タイでの確定申告は

  • 日本と同じく年末締め、翌年1~3月までの手続き
  • 信頼のおける税理士さんに頼むか、私のような田舎だったら税務署職員に頼んでやってもらっちゃう(事前にいくら払うか、または戻ってくるか概算でいいので把握しておくのが望ましい)
  • 追加納税額がある場合は指定日(2018年は4月9日)までに税務署窓口かATM、各銀行のアプリなどで納税を済ませること
  • 還付金は、クルンタイ銀行の口座またはPromptCard入金
  • 共働きの人だったら夫婦で一緒に手続きした方がいい

また、コレが肝心なのですが、

毎年、控除項目をフルに活用してガンガン節税にいそしもう!ということです。

お読みくださりありがとうございました。

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