
近くの有名寺院に車のお祓いに行ってきました。
タイ人は信心深い人が多いので、ことあるごとに寺院を訪れてお祈りしたり、新しい家屋を立てるときには僧侶を呼んで祈祷を依頼したりします。
日本でも新車購入時に交通安全祈願するために寺社を訪れる方もいらっしゃいますが、タイでは結構ユニークな経験ではないかと思ったのでシェアさせていただきますね。
お祓いの効力は薄れる?
タイ語でジェーム・ロット(เจิมรถ)と言うのですが、祈祷してもらいに行くのはこれが2回目です。
初回はこの車を購入した直後に行ったのですが、そのときに車の天井につけてもらった白いおまじないのような文字と金粉が取れてくると同時に、小さな災難が起こるようになりました。
- 信号待ちや渋滞で停車中にバイクやピックアップトラックにぶつけられて後部が凹んだり、
- 前を走っていた大型トラックのどこかから落下してきたボルトかナットのようなものがこちらのフロントガラスにぶつかりガラスが欠けたり、
- 2度もタイヤに釘が刺さってパンクしたりと、
いずれも私たち家族にけがなどはありませんでしたが、確実に仏像効力が薄れてきたのを感じました...
お寺へはアポなしでOK
大事に至る前にということで訪れたのは、ワット・ライキン(直訳すると生姜畑の寺)という有名寺院。
現在J1札幌で活躍しているチャナティップ選手の故郷のお寺でもあり、彼は幼い時ここによくお祈りに来ていろんな願いがかなったとインタビューで語っていました。
僧房の入り口にあるオフィスで祈祷をお願いすると、若いお坊さんに車を持ってこいと言われたので、オフィス前に乗り入れてしばらく待つと、少し格上のお坊さんが登場。
しかし、このお坊さんが話すタイ語がうまく聞き取れず、あやふやな理解に...
多分、事故に遭ったのかどうか聞いてくれたんだと思いますが、初回のお祓いでフロントガラスつけてもらったステッカーを外さないといけなかったので、というこちらの説明はわかってくれたようでした。
まず、ボンネットに白い粉を水で溶いたものでおまじない。なんだかすごいことになりました。これを機に痛車を目指す?
この紋様をサイドにも、
後ろにも。
そしてお坊さんは運転席に乗り込み、
運転席の真上と、
ハンドルの部分にも。
ちなみに車のエンジンはつけっぱなしで行われました。
タイ人の奥さんを持つアメリカ人の同僚がいるのですが、タイでは新車を買うと安全祈願する習慣を知らず、納車されたばかりのピカピカの車内にこんなおまじないが描かれていてとても憤慨していました...
タクシーに乗ると助手席の方まで描かれてるような派手なのもあるんですけどね。
祈祷料は?
料金についてですが、実家の両親によると、日本では車1台につき3,000円~10,000円が相場ということですが、タイでは「気持ち次第」。
お祓いが終わると別の車が待っていてお坊さんがそちらに行ってしまったので、慌てて追いかけて500バーツが入った封筒を渡すと、手を合わせるように言われ、30秒ほどのお経を唱えてくれました。
ちなみに現金を直接お坊さんに渡すのはNG。お布施は必ず封筒に包んで渡すようにします。
お坊さんから注意されたこと
- マナーオ(ライム)に縦半分に切り目を入れて各タイヤの前に置き、それを轢く
- ダッシュボードに仏像を置く
- 「0」と「3」の数字が良くないので、ナンバープレートを変更するように
いずれもタイならではと言いますか...
マナーオは帰りに市場で買って、アパートの駐車場で実践しましたが、仏像についてはチラッと「大きな寺院だからちょっとビジネス入ってるな」と罰当たりなことを考えてしまいながらも、妻とお寺の境内を散歩しながら探してみたのですが、僧侶のメダルやペンダントのようなものは販売していても仏像が見当たらない...友人の話だと誰かに選んでもらったり買ってきてもらうのはダメということだったのですが。
あとナンバープレートの変更については陸運局まで行かなくてはならず、しかも変更をお願いしてもナンバーを自分で選べるわけではなく、また縁起の悪い数字をもらう可能性もあり考え込んでいたところ、無理ならお参りの時に仏像に貼る金箔で数字の一部を隠すといい、と教わりました。
この後そのまま大学に出勤したところ、年配のタイ人の先生が私の車を見て、「交通安全祈願に行ってきたの?どこのお寺?」と聞くので「ワットライキンです」と答えたら、「オー!!」と驚かれてしまいました。
タイ人には日本の檀家のように自分がよく行くお寺があるらしいです。
外国人の私が有名寺院を選んだので見栄っ張りだと思ったのか、はたまた信心深い人間だと思われたのか。
ということで、タイで車のお祓い経験談でした。