
いきなりですが、トムヤムクン好きですか?
はい、私はもう大好きですね~♪
で、ある時、妻が一時帰国した際に話のネタに買ってきてくれた日清カップヌードルの【トムヤムクンヌードル】を何気に食べてみたら...
なんじゃこりゃ、かなりイケるじゃないですか!
でも待てよ、カップヌードルはタイでも売ってたよね?
そこで、日タイのトムヤムクン味カップヌードルの食べくらべをしてみました。
トムヤムクンについて
メジャーすぎて説明する必要もないかと思いますが、酸っぱくてスパイシーなタイを代表するスープ料理ですね。
トム(茹でる)+ヤム(混ぜる)+クン(海老、発音はグンの方が近い)で、その名の通り具材とハーブ類の煮込み。
コブミカンの葉、タイの生姜、レモングラス、パクチーなどが醸し出すハーブの香りもたまりません。
エビ入りがいちばん有名ですが、イカや魚を入れてトムヤム・タレー(シーフード・トムヤム)とすることもありますし、鶏肉を入れてトムヤム・ガイというのもあります。
また大別して、
- ナムサイ(オリジナル=クリアスープであっさり、スッキリとした味わい。酸味と辛味をストレートに味わえる)
と
- ナムコン(ココナッツミルクが入っててマイルドかつクリーミー。ほんのり甘みが加わることにより味が複雑に。日本人や欧米人にはこちらの方が人気)
の2種類があります。
さて、ではそのトムヤムクンのインスタント麺バージョン、日本とタイのものを両方味わってみることにします。
日本の日清カップヌードル【トムヤムクンヌードル】
2014年に販売開始後、空前絶後の売れ行きで一時出荷停止にまでなったという人気商品です。
辛みと酸味をきかせたクリーミーで濃厚なトムヤムクンスープはそのままに、新製法によるフレッシュな香りと色合いにこだわったパクチーでより本格的な味わいになりました。
とあるように、スープが限りなく本物のトムヤムクンの味に近づけてあるということは、タイでトムヤムクンを食べたことのある人は賛成してくれると思います。
フタを開けると、おー、エビがゴロゴロ。
トムヤムペーストは、容器の中ではなくふたの上に乗っていてフィルムで包装されていましたが、お湯を入れて待つあいだこうして温めるようです。
これがトムヤムペーストで、開封するとレモングラスっぽい香りがしていい感じ。
なめると、タイで市販されているトムヤムペーストとまったく同じ味がします。
それもそのはず、このペースト、原産国も最終加工地も「タイ」。
辛いのが苦手でこれを入れない人もいますが、それはすごく残念...

すいません、あまりのうまさに我を忘れ、けっこう食べ進んでしまいました…
私はそもそもあまりインスタント麺を食べないのですが、食べるとしてもスープはほとんど飲みません。
ですが、これはホントにうまくて、自分のポリシーに反してスープを飲みほしてしまいそうになりました。

原材料、栄養成分、アレルゲン情報など詳細は割愛しますので、日清のウェブサイトを参照してください。
タイの日清カップヌードル【トムヤム・シュリンプ・セップ】
タイのカップヌードルは、タイ語と英語両方の表記があります。
日本語に訳すとカップヌードル「ピリ辛トムヤムクン風味」となります(แซ่บ/Sabb/セップはスラングで「ピリ辛」の意で、辛さと酸っぱさを合わせた「うまみ」のことを差し、イサーン地方の方言では「おいしい」という意味にもなります)。
お湯が沸いたのでフタを開けると、あらま、麺がひっくり返ってる...
プラスチックのフォークとトムヤムペーストが容器の中に入っています。
私が撮った写真では分かりにくいですが、こちらの方が日本で販売されているのよりも少し赤いような感じがします。

説明書きには「ペーストを入れてからお湯を入れる」と書いてありますが、このペーストは日本のと同じっぽいので、指示に反してフタの上で温めてみることにします。
3分経つ頃にはカップの外側がシワシワになってきたんですが、容器は
- エコ・フレンドリー
- 強度の強い紙製
- 持っても熱くなくすべらない
ということで、お湯が漏れるということはなさそうので、ご心配なく。
ペーストを入れます。
トムヤムペーストの量は同じくらいですが、なめてみると、舌を針で刺すようなピリピリとした辛さ。
わずかな差ではありますが、こっちの方が辛い気がします(確証はありません)。
具なんですが、極小エビが申し訳なさそうに2つ入っているのみ(その代わりたまごが多く入っていました)。

カップに印刷されている写真はあくまでもイメージですが、それにしてもちょっとさびしい…
こちらも原材料などの詳細は日清タイランドのウェブサイトで確認できます。
食べくらべの感想とまとめ
- 日本の方がマイルドかつクリーミーで口当たりが良い(ナムコンっぽい)のに対し、タイの方が酸味が強調され、辛味も少し上
- 日本の方が海老がゴロゴロ入ってる
- 日本の方が麺が太め(その分歯ごたえもある)で、タイのは細め
ということで、まったく別物です。
個人的な所感ですが、要求が高く味にクオリティーを求める日本人のためにこだわって作ってある日本のトムヤムクンヌードルに対し、軽食・間食用でとりあえず手軽さを重視したタイのトムヤムクンフレーバー、という感じでしょうか。
このことは、日本の商品が180円なのに対し、タイのは15バーツ(今日のレートで約52円)ということからもうかがえます。
世界各国で販売しているカップヌードルは各地の食文化を製品に反映させているということで、タイのはあくまで「タイ人向け」なんですね。
また、海外製品は日本国内では販売しておらず、その逆もまた同様です。

以上、カップヌードルについて熱く語ってしまいました。
しかし、繰り返しになりますが、トムヤムクンヌードルは本当に本物のトムヤムクンのようで食べやすく、病み付きになりそうなので注意が必要です。

どんどん進化する日本のカップめんのレベルの高さを改めて実感しましたが、タイの15バーツカップヌードルも食べてみてください。