
ミャンマーのヤンゴンで仕事を終えてから、タイ北部にあるこの国第2の都市チェンマイ入りする必要があり調べてみたところ、バンコクを経由せずに直行できることがわかったので利用してみました。
ヤンゴン→バンコクは約1時間、バンコク→チェンマイも同じくらいかかり、さらに国際線からタイ国内線乗り継ぎとなるとかなり面倒なうえ疲労感も倍増しますので、時間も節約でき体力も温存できます。
飛行機は小型だったものの、快適かつスムーズで観光にも仕事にも結構使えるんじゃないかと思い、レビューを書いてみることにしました。
コンテンツ:
ミャンマー・ナショナル航空の概要
Myanmar National Airlines(ミャンマー・ナショナル航空、IATAエアラインコードはUB)は、1948年に設立され、2019年で71周年を迎えたミャンマーでもっとも歴史のある航空会社です。
長らく国営でしたが2014年に民営化され、ヤンゴン国際空港を拠点とし、国際線7路線(成都、香港、バンコク、チェンマイ、プーケット、シンガポール、ブッダガヤ)とミャンマー国内27の都市に就航しています(この記事の執筆時点)。

よく混同しやすいミャンマー国際航空(エアラインコードは8M)とは区別されていますが、ミャンマー・ナショナル航空の方がミャンマー国際航空に出資をしているようです。
機内誌によると、ボーイング737-800、エンブラエル190、ATR72、キャラバンの4機種を保有しています。
ミャンマー・ナショナル航空の評判
日本人、外国人両方の口コミ・評判を調べてみましたが、おおむね良好です。
国内線の感想がほとんどでしたが、ポジティブなコメントとしては、

離着陸もスムーズだったし、短時間のフライトでも軽食がサーブされるなどサービスもイイネ。

フライトは定刻通りだったし、サービスもよかったよ。
逆にネガティブなものとしては、


といった、人為的なミスや不手際を指摘するものがありました。
参考動画:ミャンマーの航空機が前輪なしで緊急着陸
ヤンゴン国際空港でのチェックイン
チェックインはいたってスムーズで、カウンターでの待ち時間はなし。
タイの入国カード、TM6 もここで配布されました。
しかし!なんとここで女性係員が預け入れ荷物にクレームタグ(バーコードがついた長いシール)を貼り忘れ、私が催促するまで気が付かないという超基本的なミス!!
また、私のスーツケースはハンドルが2つとも壊れており、こういう場合は「すでに故障しているので、あとでクレームをつけません」というサインをさせられるのですが、それもなし(ヤンゴンに来る際に利用したタイ航空ではそのサインをしました)。
ミャンマー・ナショナル航空に搭乗
今回利用したのは、ヤンゴン15時35分発/チェンマイ17時25分着のUB009便です。
タイとミャンマーには30分の時差(タイの方が30分進んでいる)があるため、スケジュール上では1時間20分のフライトということになります。
搭乗ゲートは2番ということなのですぐ着くと思いましたが、エスカレーターを上ったり下ったりしてけっこう時間がかかります。

バス移動だったせいか、早めに搭乗案内のアナウンスがあり、15時ちょうどにゲートを通ったら私が最後の乗客でした。
バスは以前日本で使われていたもので、昔懐かしい昭和の雰囲気。
機体はATR-72という、燃費良し、騒音少なめ、乗り心地快適の3拍子が売りの最新鋭双発プロペラ機で、JALでも導入しています。
この航空会社のATR機は定員70名で、乗り降りは機体の後部から。
ミャンマー人の客室乗務員が「ミンガラバー(こんにちは/ようこそ)」とほほ笑んで迎えてくれます。
ミャンマー・ナショナル航空の機内
座席はほぼ埋まっており、乗客の割合は、タイ人5~6名、欧米人7~8名、日本人は私だけで、あとはミャンマー人といったところ。
座席は2席ずつの配列で、悪名高い真ん中の座席がないのはありがたいですね。
シートは幅17インチ、足元の空間(座席ピッチというみたいですが)は30〜32インチと、標準的な日本人には普通で、LCCにありがちな極端に座席間を詰めたような窮屈感はありません。
しかし、前の座席の人がリクライニングするとちょっと狭く感じるかもしれません。

また、頭上のコンパートメントは長いですが、それほど高さがありませんので、手荷物が大きい場合は足元に置くことになるかもしれません。
短距離フライトのためか、機内エンターテーメント...というか座席スクリーンそのものがありません。
シートポケットには安全のしおりと、3ヶ月ごとに発行される機内誌。
映画監督やビジネスオーナーへの密着取材のほか、地方リゾート地ガイド、ミャンマーのイベント・フェスティバル案内、ヤンゴンのグルメガイドなど、英語ですが、次回のミャンマー訪問時の参考になるかもしれません。
座席に着くとすぐ紙おしぼりが配られ、ミャンマー語と早口の英語のアナウンスがあり、乗客全員がサクッと揃っていたせいか定刻前の15時13分にはすでに飛行機が滑走路へ。
ミャンマー・ナショナル航空の機内食
水平飛行に入るとすぐに機内食が提供されます。
メニューは、
- ミートソースのコールドサンド(豚ひき肉とレタス、赤いのは唐辛子ではなく辛くない)、
- 名前はわかりませんが、たぶん米粉でできたゼリーのココナッツクリームのせ(甘さ控えめでブニャブニャとしたユニークな食感。甘さ控えめ)
- 飲料水
- コーヒーまたは紅茶
めちゃくちゃうまい、ということはありませんが、まあ普通に食べれます。
チェンマイ空港でのタイ入国
タイ時間で17時ちょうどにチェンマイ国際空港に着陸。
今回初めてバンコクのスワンナプーム/ドンムアン空港以外から入国しましたが、この時間帯に到着する国際線が私の搭乗した便だけだったせいか、待ち時間ほとんどなしでサクッと入国でき、荷物も5分ほどでターンテーブルに出てきました。
日本でもそうですが、地方空港は混雑が少なくスムーズに出入国できるのがいいです。
ミャンマー・ナショナル航空のレビューまとめ
私がプロペラ機に乗ったのは、ヨーロッパで Cross Air という航空会社を利用して以来でしたが、飛行中は揺れもまったくなく、約1時間の快適な旅を楽しむことができました。
ミャンマーはここ2年で急速に変化を遂げてきているということですが、LCCの台頭の中、ミャンマー・ナショナル航空がどのように激しい低価格競争に立ち向かっているのか興味があります。
聞いた話だと、機材は20~40分というLCC並みのターンアラウンド時間で使いまわされているようですが、5月のような事故は起こらないよう望みます。
就航路線図を見ると、「今度はどこに足を延ばせるかな」なんて考えを巡らせてしまいます。
次回ミャンマー訪問が楽しみです!
追加情報
ウェブサイト:www.flymna.com
本拠地:ヤンゴン
マイレージプログラム:なし
ヤンゴン→チェンマイの航空券代:USD 114.75(約3461バーツ/12,470円、執筆時のレート、フライトの2ヶ月前に購入)
ヤンゴン↔チェンマイ線はバンコク・エアウェイズも就航しています。