
よく屋台や大衆食堂で食事をすると、小袋に入ったカリカリしたおやつ、見たことないでしょうか?
一袋5バーツとか10バーツで、頼んだ料理を待ちながら前菜代わりにサクサクッ、ビールを飲みながらおつまみとしてボリボリ、食後にもう少しおなかに入れておきたい時にまたバリバリッ。
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ケープムーっていったいなに?
แคบ(ケープ)とは、動物の皮とそれについている脂身を揚げて脂肪分を取り除いたものです。
例えばแคบไข(ケープカイ)は牛、แคบควาย (ケープクワーイ)は水牛、そしてแคบหฺมู(ケープムー)は豚の皮を揚げたものになります。
パリパリッとした食感で、多くの料理に使われています。
ケープムーはタイの近隣国であるラオス(ラオス語ではเคียบหมู キィヤプムーと呼ばれています)、ミャンマー、インドネシア、そしてカナダではScrunchion(スクランチョン)、フランスでもこれと似たものにOreilles de Christ(オレイデクリス)があります。
ケープムーにも種類がある
ケープムーには大別して以下の3種類があります。
แคบหฺมูไร้มัน(ケープムー・ライマン)
脂身がなく皮だけのもの。味はその分淡白ですが、そこまでカロリーやコレステロールを気にしなくても大丈夫。
แคบหฺมูมันล้วน(ケープムー・マンルアン)
ほとんどが脂身だけのもの。実は、まだ食べたことがありません… 機会を見つけて試食し、後日ご報告したいと思っていますが、もし食べたことがある!という方はぜひお知らせください!
แคบหฺมูติดมัน(ケープムー・ティットマン)
皮に脂身が付いているもの。カロリーが少々高めですが、しっかり味がついていて、このままで十分食べれます。
個人的にはティットマンが好きですが、奥さんと息子は1のライマンが好きなんだそうです。
結構手が込んでいる伝統的な作り方
- 生後6ヶ月くらい(6か月以上の豚だとカリカリさが減ってしまいます)の豚のお腹の部分の皮とそれについている脂身をしっかり洗った後、ていねいに塩もみし、毛をカミソリで丁寧に剃ります。
- それを5㎝角くらいに小さく切り、3時間ほど茹でます。ここでしっかり茹でておくと後で揚げるときに大きく膨らみます。
- 水分を蒸発させて揚げるときに油が飛ばないように、またあとでカリッとした食感を得るために、手で触って硬くなるまで天日で干します。
- 鍋にパーム油を入れて中火で熱し、この鍋に天日に干しておいた豚の皮を入れ、色と味付けのために黒醤油、白醤油を入れます。
- そのまま中火で2時間ほど揚げ、さらに50分ほど弱火で揚げ続けたあと、火を止めて揚げた豚の皮を取り出し、密封して冷蔵庫で一晩おきます。
- 翌日、揚げた油にバイトゥーイを入れ、中火で温め、一晩おいた豚の皮を再びカリッとするまで揚げます。
- 揚げ終わったら取り出し、空気が入らないよう密閉できる袋に入れて完成です。
ケープムーの食べ方
そのまま食べてもいいですし、プリッキーヌーというナムプリック(唐辛子のペースト)にディップして食べるのはおススメですし(やめられなくなります...)、ソムタム(パパイヤサラダ)と一緒に食べてもいけます。
ケープムーが買える場所
北タイの名物なのですが、タイの至る所で見つけることができます。

これはスーパーで売っている、一袋15バーツのケープムー
チェンマイではไส้อั่วแม่ปิง(サイウア・メーピン)のようにデリバリーをしてくれるお店もありますし、ホテルや空港、バスターミナルに出店もあります。
自分で買いに行きたい場合は、チェンマイのワロロット市場に30年以上もやっている4つのお店、ดำรงค์(ダムロン)、 เจ๊หงส์(ジェーホング) ศรีพรรณ(スィーパン)、แหนมบุญศรี(ネームブンスィー)があり、めちゃくちゃ大きな袋に詰まった大量のケープムーを買っていく人を見るだけで圧倒されますよ!
主な栄養成分とまとめ
100gあたりカロリー544kcal、脂質31g、コレステロール95㎎、ナトリウム1,818㎎、たんぱく質61g、カルシウム30㎎、マグネシウム41㎎、糖質0g。
揚げ物ですので食べ過ぎは禁物ですが、旅行中に見かけて1~2袋開けるのは問題ないでしょう。
ビールやウィスキーのおつまみにも合いますので、ぜひ食べてみてください!