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タイの王様が亡くなった日を英語でAnniversaryと言うのは正しいの?

もうすぐタイのプミポン前国王の死去から2年になろうとしています。

 

この日はタイの祝日に制定されましたが、グーグルカレンダーの英語表記

Anniversary of the Death of King Bhumibol

に少し違和感を感じました。

 

Anniversaryって、なんかおめでたいことがあったときに使う単語っていうイメージがあるんですが、

  • 英語でこういう表現はあるの?
  • これはもしかして東南アジアで使われる英語の特有の表現?

ということで、この記事では Anniversary という英単語について調べてみたことをシェアしたいと思います。

 

Anniversaryを辞書で調べてみると

まずはアプリOxford Dictionary of English で調べてみます。

前年に、あるイベントがあった日またはある研究所や会館などが設立された日。

 

前年に、カップルが結婚した日。

 

例文:彼は私たちの10回目の結婚記念日を忘れたのよ!

 

結婚記念日が例文として出ていますが、特に「おめでたい出来事があった日」とは書いてありませんね。

 

面白いのは、語源がラテン語のanniversaries で、一年ごとに戻ってくる、という意味みたいです。ナルホド。

 

そこで、Anniversary of someone’s death と言う表現を英語でするのか調べてみると、

(Weblio辞書より)

 

仏教関係で「何回忌」という言い方を英語で表す時には anniversary を使ってるっぽいです。

 

アメリカとイギリス人とカナダ人同僚に聞いてみると…

いくら辞書から故人の命日にAnniversaryという単語を使っても良さそうだと判断できても、実際にはそういう言い方をしないんだったら使えないですね。

 

なので、ネイティブスピーカーである大学の同僚の先生方にLINEで聞いてみることに。

 

まずはアメリカ人A先生

オレ的にはMemorial Dayとかの方がしっくりくるんだけど、アメリカ人的にどうよ?ってノリで聞いたところ、やはりアニバーサリーといえば結婚式記念日。おめでたい出来事の何周年、みたいな感覚であることが分かりました。

 

続いて、アメリカ人B先生

やはり、誰かが亡くなってアニバーサリーは使わないようです。

 

今度はイギリス人C先生

サクッと否定されました。

 

この先生はとても厳しいんですが、学生が何かチンプンカンプンな回答をした時にゆっくり首を振るようなジェスチャーが目に浮かびます…

 

最後、カナダ人D先生は…

実は、この先生は話し出すととーーーーーーーーーーーってもトークが長くなるので、ふだん私から話しかけることは少ないんですが(笑)、なんと、

「カナダではまったくもってこの通りの表現をする」というではありませんか!

 

この後、birth の方がよく使われるけど death でも同じように使われて、好ましくない出来事、たとえば戦争についてもアニバーサリーは使われて、2018年は第1次世界大戦終戦100周年で、休戦協定が結ばれたのが1918年11月11日で…とまあ、iPhone8の画面で2スクロール分くらいの文章が続いたわけです。

 

ですので彼の残りの説明はカットしますが、the anniversary of ○○’s death という表現をするところもあることがわかりました。

 

同僚と会話後の推察

さて、タイ語ではこの祝日を何と言うのか確認してみると、「วันคล้ายวันสวรรคต พระบาทสมเด็จพระปรมินทรมหาภูมิพลอดุลยเดช」とちょっと長いですが、直訳すると「プミポン前国王が亡くなった日に類似している日」というような感じですかね。

 

「類似している日」、これもタイ語独特の表現ですが、Anniversary と訳すかどうかはちょっと微妙…

 

と、ここで先ほどのアメリカ人B先生から電話があり、ネイティブの彼も Anniversary の使い方が気になって考えてくれたらしく、彼の結論は、

 

英語というのはどんな風にも解釈できる言語でね。

この場合、もちろんプミポン前国王が亡くなった日ではあるけど、タイ人にとってこの日の意味を考えてみると、彼のグレートな数々の偉業を思い起こし、それを後世に伝えていく日、と考えてみると、ポジティブに捉えていいんじゃないか。

だからAnniversaryでもいいんじゃね?

 

どんな風にも解釈できる。

 

テニスの大坂なおみさんが、全米オープンでウィリアムズを破って優勝したときのインタビューの「I’m Sorry」もどう訳すかで議論になりましたね。

 

これを聞いて私もなるほど、グーグル神がこのように決めたからには、同僚が語ってくれたような意味が込められた、アジアの慣習にのっとった英訳なのではないかと思ったんです。

 

最後に

というわけで、まとめると

  • Anniversaryという英単語は、一般的には結婚式や組織の設立など、おめでたいことに使われる
  • しかし、ポジティブな出来事にしか用いてはならないという決まりはない
  • グーグルカレンダーの「Anniversary of the Death of King Bhumibol」という言い方もあり、不敬にはあたらない

休暇中にささいなことで同僚を巻き込んでしまいましたが、ひとつ勉強になりました。

 

マリーゴールドの育て方(Thai PBSより)

 

息子の小学校が休みに入り、宿題が出たのですが、それはプミポン国王が愛したマリーゴールドの花を植えて育て、観察日記&日々の良い行いリストを書くというもの。

 

11月の新学期に学校で追悼記念行事があり、各家庭で育てた花を持っていくんだそうです。

 

亡くなった日を英語でどう表記されようが、人々の敬愛は変わらず、数々の功績はこれからも語り継がれていくんですね。

 

まあでもこのグーグルのAnniversaryという言い方についてはまだ懐疑的です。

 

私とB先生だけが深読みしすぎで、ホントは担当者が特に考えもなしに英語を当てはめただけだったなんて、十分ありえる話なんで。

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プロフィール

バンコク郊外の大学講師

念願だった東南アジアでの教職を得て、なんとなくタイに移住した形となり15年。

このおおらかな国で、人を育てるというやりがいと責任ある仕事、そしてとても貴重な経験をさせてもらっています。

タイにお住まいの方やこれから来られる方に、楽しくお役立ち情報を提供できればと考えています。

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