
来タイ当初から、コンドミニアムとは名ばかりの格安アパートに住んでいます。
住居費は家計の中で大きなウェイトを占めるので、極力抑えたいところです。
ですが、安いと立地はもちろん良くありませんし、様々な問題も発生します。
この記事では、タイに住むのに家賃を抑えたいという方に、タイで家賃5,000バーツの部屋はどんな感じなのか、その一例をご紹介したいと思います。
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ひと月5,000バーツのアパートの概要
私と家族が住んでいるのはこんな感じで、安さ、広さと職場までの距離が近いことだけが取り柄のアパートです。
各部屋の大きさの詳細はわかりませんが、全体の広さは65㎡。
現在の大学に着任したときに、学生たちがシェアしたり、タイ各地や海外から来るゲストを泊めるためのコンドミニアムがあると聞いて申し込みましたので、自分で探したわけではありません。
ただ、私のような海外から着た講師のほとんどは、バンコクから遠いことや、建物が古い、清潔感があまりないなどの理由で、数ヶ月で自分で別の部屋を見つけて出ていきます。
来タイ当初は中階に住んでいましたが、蚊に刺されるのが嫌なので数年で高層階に移り住んでいます。
通常は高層階の方が家賃が高くなると思うのですが、ここでは家賃は一律のようです。
タイ式に、玄関を入ると直でリビングルームになります。
キッチンはないので、リビングスペースのベランダ側に電気コンロを置いて調理します。

シンクはベランダに設置。

特に暑い日は超音速乾燥(笑)。
豪雨の時はずぶぬれになりながら食器を洗い、そのまま自分も天然シャワー...
...というのは冗談で、ベランダに鳥除けネットがあらかじめ設置してあり、それにさらに日よけネットを自前でかけたおかげで、雨も降り込まないようになっています。
ベッドルームとバスルームは大小一つずつあります。

常夏のタイといえども、12~1月は気温が14~5℃まで下がることもありますので、うちは家電ショップで温水器(4,000バーツくらいで買えます)を買ってきました。
取り付けはアパートのスタッフがしてくれます。
プールやジムはありませんが、駐車場スペースがあり、セキュリティーもしっかりしているので、いままでに空き巣に入られたとか強盗に押し入られたというようなトラブルに見舞われたことはありません。
階下に洗濯屋さんがあり、洗濯&アイロンがけで1kgあたり80バーツ、ドライクリーニングも受け付けてくれます。
また、1回10バーツのコインランドリーも結構な台数を設置してありますが、うちは洗濯機を自前で購入し、小さい方のバスルームに設置しています。
ひと月5,000バーツのアパートの住み心地
住み心地はどうかと聞かれると、正直「とても快適」と言うわけではありません。
ゴキブリはほとんど出たことがありませんが、ちょっと旅行に行って帰ってくるとありさんが隊列を組んでいたりします。
また、ネズミが数回出たこともあり、パスタなどストックしてある食品を齧られ、それが妻の最大のストレスになっています...
粘着式のネズミホイホイも売っていますが、アパートのネズミ取りを借りて捕獲します。
床は入居時からガンガン掃除してもきれいにするのに限界があり、室内履きはマストです。
また、テレビやネット回線は自分で手配できません。
日本の番組なんかは見れませんし、アパートのWi-Fiが弱い時はスマホのデザリングでしのいでいます。
こんな感じなので、十数年間タイに住んでいてもずっと仮住まいを続けているといった感覚でいます。
ひと月5,000バーツのアパートのロケーション
正確な位置はお教えできませんが、いちばん近いBTSとMRTの駅まで車で45分かかります(笑)。
いちおうクルマを一台所有していますが、路線バス(エアコン&ノンエアコン)やロットゥー(乗り合いミニバス)が頻繁に出ており、近くの商業施設や北&南バスターミナルまで走っていますし、バンコク中心部までは約1時間ほどで行けます。
ほとんど利用しませんが、タイ国鉄の駅も近くにあり、特急も停車します。
ひと月5,000バーツのアパートに住み続ける理由
正直に言うと、日本のきれいな実家(改築したばかり)からタイに戻ってくると、

と思う時もあります。
ですが、以下の理由で結局はずっと同じアパートに住んでいます。
1. 住居手当を浮かせることができる
私は1万バーツ、妻は5,000バーツ、それぞれの勤務先から家賃補助という名目で手当てをもらっていますが、この差額の1万バーツを生活費や貯蓄に組み込むことができます。
2. 職場まで近い
渋滞にはまって時間を無駄にするのは本当にもったいないので、たまたま勤務先に近い場所に家族で住める安アパートがあってラッキーでした。
バンコクから車で通勤してくる同僚もいますが、渋滞を避けるため、朝は6時前に家を出て、夜も夜9時過ぎまで待って帰宅しているそうです。
渋滞がなくても片道40~50分かかりますから、わざわざ家賃が高く時間もかかる場所に住む必要はないと考えています。

3.子供がひとりしかいない
子供がもう一人できていたら、今のアパートは手狭になりますので、もっと別の部屋に引っ越していたと思います。
過去に一度、2人目ができるのを想定して近くを探してみたこともありましたが、この周辺には数部屋タウンハウスしかなく、相場がだいたい12,000~15,000バーツでした。
4. 居住空間に多くを求めていない
うちのライフスタイルは、
- 平日は妻も私も仕事、息子は学校
- 週末は子供の習い事に行ったあと一緒に買い物&夕飯
- 長期休暇期間(4月)は日本に一時帰国
このように、週末や休日を自宅でのんびり過ごすということがありません。
また、私も妻も仕事が立て込む時期はサッと職場に行き、朝から晩までこもっていますし、自宅に誰かを招くということも皆無なので、自宅に快適さを求める必要がありません。
5. タイにいつまでも住むという確証がない
先ほども書きましたが、タイには「長期間の仮住まい」という感覚でいます。
もちろん子供が現地の学校に通っていますので、それなりに腰を据えてはいますが、いつまでタイに住むかは未定ですし、子供も将来どこに行くのか見当もつきませんので、コンドミニアムの購入はいまのところ考えていません。
結局のところ、私たちにとっては 「なるべく安く賃貸」 というのが最適解だと考えています。
6. 生活レベルは一度上げてしまうと下げることは難しくなる
人間というのは、一度上げた生活レベルを下げることにかなりのストレスを感じるようです。
ですので、月々の固定費を上げる際にはかなり慎重になる必要があると思います。
実をいうと、妻をタイに呼び寄せた頃、現在の約3倍の家賃のコンドミニアムに住もうとしていたことがありました。
当時のドイツ人同僚が退職して本国に帰るというので、彼が住んでいた部屋を紹介してもらって、室内も窓からの景色もとても気に入ったんです。

でも、新生活を始めるにあたって妻がとてもクールで慎重だったので、結局は「普通に住めればいい」ということになりましたが、正解でしたね。
その後、息子が生まれたときに難産で出産費用がめちゃくちゃかさみ、一時は貯金が底をつきそうだったこともあるんで。
チャオプラヤ川の夜景、きれいでそよ風が気持ちよく心が洗われる。
タイに妻を呼び寄せた時、家賃1万4千バーツの川沿いのコンドミニアムに住まないかと提案したけど、職場が少し遠いからと却下された。
ラマ8世橋の素晴らしい眺めは手に入れられなかったけど、今では現実路線だった妻に感謝してます。 pic.twitter.com/icxhuZzJeO— バンコク郊外の大学講師 (@thaifoodfun) September 6, 2018
ひと月5,000バーツのアパートのまとめ
まとめますと、
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- タイでは物価がジリジリと上がってきているのを感じる今日この頃ですが、いまのところ中心部から少し外れれば5,000バーツ程度でアパートを借りることができる
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- ただし、安いだけあってロケーションは良いとはいえず、備え付けの家具も安物
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- 居住空間に多くを求めない人には5,000バーツのアパートでもぜんぜんOK
「住めば都」とはよく言いますが、実際いままでいろんなところで生活してきましたが、慣れですね。
もちろん、あまりにも汚れているとか、プライバシーがないといったところは例外ですが。
ご自身の予算、ライフスタイル、ロケーションや設備、周辺の環境や雰囲気などをよく考慮に入れて、ある程度時間をかけて探すことをおすすめします。